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中古マンションの修繕積立金の相場と目安|安すぎる場合の注意点も解説

2026.05.01

中古マンションの購入は、物件価格だけでなく将来の維持費まで含めて判断することが大切です。 不安な点がある場合は、専門家に相談することでリスクを抑えることができます。

【この記事のポイント】

中古マンションを購入する際には「修繕積立金」や「管理費」に注意を払う必要があります。マンションの所有者が支払う毎月の維持費について、さまざまなケースを例に挙げながら、注意ポイントを詳しく解説しています。

大規模修繕の足場が組まれたマンションの写真

※本記事は福岡市で中古マンションの買取りを行っている当社の実務経験と、国土交通省の公表データをもとに作成しています。実際の取引事例を踏まえて解説しています。

中古マンション購入後の維持費に要注意!大幅アップの可能性あり!

気に入った中古マンションを見つけて、物件価格に納得して購入したものの、購入後に維持費という名目で思いもよらない多額の出費が必要となってしまうというケースが見受けられます。購入後、トラブルにならないために、不動産売買契約書を締結する前に気を付けるポイントについて説明いたします。

購入後の維持費は事前に確認を

中古マンションを購入する際には、購入後に発生することになる費用について、あらかじめきちんと把握しておきましょう。例えば、戸建て感覚で居住できそうな庭付きのお部屋の場合、毎月、専用庭使用料がかかることがあります。一戸建てと違い、一棟の建物を区切って複数の世帯が居住するマンションには、マンションならではの使用料や専用使用料といった費用がありますので注意が必要です。

購入価格が安くても維持費が高いケースもあり

マンションの物件そのものの価格が安いと、一見してお得だと思い、つい飛びついてしまいそうになります。しかし実は、物件価格は抑えられていても、マンションの維持費や運用費がかなり高いといったケースもあるのです。マンションを初めて購入される方の中には、月々のコストは銀行ローンだけだと思われている方もいらっしゃいますが、その他にも月々継続的に発生する費用があります。これまで弊社が販売した中古マンションの中には8項目(管理費、修繕積立金、団地管理費、団地修繕積立金、ケーブルテレビ利用料、インターネット利用料、自治会費、セキュリティ費)において月々の費用がかかる物件がありました。

マンション維持費の仕組みとは?

さて、マンションを所有している時に支払う維持費とは、どういった費用のことを指すのでしょうか。殆どのマンションでかかってくる管理費、修繕積立金について説明いたします。

管理費

マンションの管理費とは、マンションの共用部分の日々の維持、管理のために使うお金です。具体的には、建物や共用設備の定期点検費や運転費、管理員の人件費や、道具購入費(例えば管理員さんが使用する脚立やホウキなど)、植栽の維持管理費、消防設備の点検や修理費用、防犯カメラなどのリース料、火災保険料、共用部分の光熱費など、さまざまです。

修繕積立金

修繕積立金とは、マンションの建物自体の維持や、駐車場やエレベーターなどの設備維持のために必要となる修繕工事に備えて毎月管理組合に積み立てておくお金のことです。修繕工事には、何年も前から計画を立て管理組合員(マンション所有者)の賛成を経て行われる大規模修繕工事や、一部分の剥げた塗装を塗り替えたり、壊れた防犯カメラを入れ替えたりするようなその都度行う工事があります。マンションの修繕は、居住者が快適、安全に住むため、そして、建物の資産価値を維持するためにも大切な工事になります。

管理費と修繕積立金の相場とは?

マンション管理費の相場は、管理会社や、部屋の広さなどによっても異なってきます。国土交通省発表の「令和5年度マンション総合調査」で管理費収入/月/戸当たりを見ますと1住戸あたり月額平均11,503円の管理費がかかっています。戸数が増えるごとに管理費用は下がっていきますが、200戸以上あたりから再び費用は値上がり傾向に転じます。
参考:国土交通省「令和5年度マンション総合調査(令和6年6月21日公表)」データ編182ページ 管理費収入/月/戸当たり(使用料・専用使用料からの充当額を除く)

修繕積立金は、管理費と同様、マンションの総戸数や規模によっても異なります。また、築年数を経るごとに、値上がりしていくことが一般的です。大規模なマンションの場合、新築して数年は5,000円程度、築10年ほどになると10,000円、20年以上は15,000円程度が目安ですが、小規模なマンションなどでは20,000円~30,000円以上のところもあります。下記の国土交通省が発表した「マンション総合調査結果」で平成30年と令和5年を比較してみます。平成30(2018)年度より令和5(2024)年度は70㎡で917円値上がっています。余談ですが、国土交通省の最新データは令和5年度のものですが、昨今の物価高の影響もあるのでしょうか、弊社が所有していますマンションでも、令和8年現在、令和5年から更に管理費や修繕積立金は値上がってきています。

  • 平成30年:管理費の平均は217円/㎡。70㎡の場合、月額約15,190円です。
  • 令和5年:管理費の平均は230.1円/㎡。70㎡の場合、月額約16,107円です。

参考資料

修繕積立金の仕組みとは?

マンションの躯体(柱などの基礎部分)自体は何十年も持つものですが、暮らし続けるためには、定期的な修繕工事や、大規模修繕工事を行うことが必要です。大規模修繕工事は、国土交通省で定められているガイドラインでは、12年~15年サイクルで行うことを推奨しています。参考:国土交通省「長期修繕計画標準様式 長期修繕計画作成ガイドライン」51ページ「マンションの補修・修繕・改修の概念図」)
修繕工事を行うには費用がかかりますので、あらかじめマンションの所有者から、毎月一定の金額を徴収し、管理組合で積み立てておくことが一般的です。積立金だけではまかなえきれない場合、金融機関や公的機関から借入れをし修繕を行うケースもみられます。自分が毎月支払っている積立金を使用して行う修繕工事ですから、マンションの総会に出席し、お金の使い道や借入れについて把握し納得するようにしましょう。総会に出席できない際は総会議事録に目を通しましょう。

修繕箇所や工事内容について

マンションでは、建物屋根部分の防水工事、外壁の補修や塗り替え、バルコニー部分などの塗装、エレベーターや機械式駐車場の補修・入れ替え、給排水設備・給排水ポンプの補修、交換などを行います。普段使う、目に見える箇所だけでなく、目につかない隠れた箇所も点検、修繕を定期的に行うことによって、快適な暮らしを維持できるのです。

大規模修繕の実績と予定をチェックする

大がかりな大規模修繕工事を行うことになった場合には、先程も述べましたが、管理組合に貯まっている積立総額ではまかなえず、居住者から追加で修繕積立一時金として徴収することがあります。中古マンションを購入する場合には、前回の大規模修繕工事が行われた時期と今後の大規模修繕工事の予定、マンション全体に貯まっている修繕積立金の総額や負債額をチェックし、納得したうえで購入することが重要です。

安すぎる修繕積立金には要注意

修繕積立金は必ず必要となってくる費用のため、新築で販売を行う際、あらかじめ販売会社が設定をしています。購入者にとって敷居を低くするために、当初の修繕積立金を、敢えて安くしているマンションも少なくありません。安すぎる修繕積立金のマンションの場合は、購入後、修繕積立金が大幅に値上がりしたり、多額の修繕一時金が必要となってきたりする可能性も考えられます。その結果、将来的に資産価値が下がるリスクも考えられます。実際に売却時に「修繕積立金の不足」が理由で査定価格が伸びないケースもあります。

修繕積立金の相場と目安|妥当な額をチェックする方法

ノートにcheckと書かれた写真

中古マンションを購入する際、修繕積立金が妥当かどうか、どのように確認をすればよいのでしょうか。チェックの方法をご紹介いたします。

建築延床面積から平均値を計算する

国土交通省が出している修繕積立金のガイドライン 参考資料:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」令和6年6月改定 を利用することで、修繕積立金の目安を算出できます。以下の通り、マンションの全体の建築延床面積ごとに、修繕積立金の平均値が記載されています。

〇20階未満のマンション

  • ・5000㎡未満・・・平均値335円/㎡(月)
  • ・5000㎡以上~10,000㎡未満・・・平均値252円/㎡(月)
  • ・10,000㎡以上~20,000㎡未満・・・平均値271円/㎡(月)
  • ・20,000㎡以上・・・平均値255円/㎡(月)

〇20階以上・・・平均値338円/㎡(月)

購入するマンション全体の延床面積のところの㎡単価に、自分の部屋の面積をかけることで、修繕積立金のおおよその月額費用を算出することができます。例えば「13階建てのマンション」「延床面積2500㎡」「専有面積(自分の部屋の面積)70㎡」のマンションでは、335円×70㎡=23,450円になります。
ちなみに、この記事を最初に書いた2021年5月時点での同ガイドラインの記載は以下のようになっていました。15階未満でのガイドラインは一概に比較できませんが、管理費と同様に修繕積立金が値上がっている傾向にあることは確認できます。

〇15階未満のマンション

  • ・5000㎡未満    ・・・平均値218円/㎡(月)
  • ・5000㎡~10,000㎡ ・・・平均値202円/㎡(月)
  • ・10,000㎡以上   ・・・平均値178円/㎡(月)

〇20階以上のマンション・・・平均値206円/㎡(月)

駐車場は種類で維持費が大きく異なる

マンションの駐車場には、路面に駐車するタイプと、機械式駐車場を利用するタイプがあります。機械式駐車場の場合は、定期的なメンテナンスや修繕が必要となり、また、年数を経ると機械を交換する必要も出てきます。駐車場の設備が大がかりであればあるほど、その分修繕工事費用も多くかかります。修繕積立金の内訳を確認する場合には、駐車場の種類もチェックする必要があります。

中古マンション購入時のポイント

中古マンションのチラシと電卓の写真

ここまでの説明を踏まえ、中古マンションを購入する際に物件価格以外で注意を払う必要がある3つのポイントについて、詳しく紹介いたします。

築15年ほどの物件を購入するメリットとは

マンションの建物自体の資産価値は、新築時点をピークとして、年数を経るごとに下がっていきます。下がり幅は一定ではなく、築年数が10年を越えるとかなり下落していき、おおよそ20年ほどで下げ止まることが多いです。実際のところは、鉄筋コンクリート造のマンションであれば、築10年を越えても問題なく居住することができます。そのため、価格が大きく下がりはじめた頃、そして、1回目の大規模修繕工事を終えた頃である、築15年ほどの物件を購入するメリットはそこにあると言えるでしょう。

管理費・修繕積立金を他の物件と比較する

気に入った中古マンションを見つけたら、物件価格だけではなく、管理費、修繕積立金が適切かどうかチェックしましょう。同じエリアで同じような規模、築年数、広さの物件と比較することで、管理費、修繕積立金の妥当性が分かります。

管理費や修繕積立金の現状と今後の予定を確認する

マンション管理費の使い道、修繕積立金の現状、今後の修繕予定についても売買契約を締結する前に、不動産会社の担当者に尋ねるようにしましょう。質問を受けた不動産会社は、マンションの管理会社に「管理に係る重要事項調査報告書」を発行してもらいます。報告書には、管理形態の説明の他にも、これまでどのような修繕を行ったのか、耐震診断の有無、これから予定されている工事予定などが記載されています。その他、修繕積立金の残高、滞納金額、管理費や修繕積立金の改定予定なども記載されていますので、詳細にチェックを行った上で、売買契約を締結するようにしましょう。

まとめ

家の置物と電卓の写真

中古マンションを購入する際は物件価格だけにとらわれないようにしましょう。所有することによってかかる管理費や修繕積立金についてもチェックを行うことで、購入後のトラブルを未然に防ぐことができます。最後までお読みいただきありがとうございました。

こちらの記事は2021年5月17日に掲載した「【安すぎる場合は要注意?】中古マンションの修繕積立金を徹底解説!」を加筆修正いたしました。

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