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福岡市博多区のマンション事情~市場動向~
2022.10.14福岡市博多区は、福岡市を構成する7区の行政区のうち、経済の根幹をもっとも支えている区域になります。
九州を中心に旅客鉄道を運営する九州旅客鉄道株式会社(通称:JR九州)、西日本を中心に旅客鉄道を運営する西日本旅客鉄道株式会社(通称:JR西日本)、路線バスや鉄道の運営をはじめ幅広い事業を展開している西日本鉄道株式会社(通称:西鉄)、『西日本シティ銀行』『長崎銀行』の2つの地方銀行などを傘下におく株式会社西日本フィナンシャルホールディングス、『ほっともっと』や『やよい軒』『MKレストラン』を運営する株式会社プレナス、九州と西日本を中心に『ディスカウントドラッグコスモス』を出店している株式会社コスモス薬品、『IDEX』のブランド名でガソリンスタンドを運営している株式会社新出光など多くの企業が博多区に本社を置き、その企業に関連した多くの企業がまた博多区で会社を運営しています。
博多区は福岡県のビジネスの中枢であると同時に官公庁の機関も多く、博多区東公園にある福岡県庁をはじめ、合同庁舎や福岡市の港湾局、環境局など、福岡県や福岡市を支える多くの機関が博多区に位置しています。
また、博多区最大の商業地である博多駅周辺エリアには大規模複合商業施設キャナルシティ博多をはじめ若者に人気の施設が点在しています。
このように、若年層からビジネスパーソン、はたまたシニア層まで幅広い世代が行き交う市民生活に密着した活発なエリアは、マンションの売買も非常に好調です。
福岡市博多区の中古マンション価格動向
福岡市博多区の中古マンションの成約売買件数は、2022年1~3月期は前年比10.9%増となりました。 成約価格平均は1,906万円で前年同期比10.5%の増、6期連続での前年同期アップとなり、非常に好調と言えます。福岡市はすべての行政区において中古マンション価格が増加傾向にありますが、その中でも博多区は群を抜いてプラスになっていると言えるでしょう。非常に資産性の高いエリアであり、過去10年間の平均増減率を見ても、期待値の高いエリアです。 また、価格上昇の要因として、築6年未満の築浅物件の増加傾向が挙げられます。 同エリアでは比較的古い物件が小幅減少しており、総じて取引価格の底上げをしている算段です。 参考:公益社団法人福岡県宅地建物取引業協会ふれんず「市況レポート」https://www.f-takken.com/kyoukai/wp-content/themes/base1/pdf/shikyo2022/01-03/f02.pdf
福岡市博多区の土地価格相場
それでは福岡市博多区の2022年公示地価を調べてみましょう。 平均すると、坪単価は323万512円で、前年比の変動率は11.13%の上昇となっています。 エリア地価ランキングを見ると最も高いのは「博多駅前」エリアで、坪単価平均は1161万6528円、変動率は8.31%、次いで「祇園」「博多駅」「中洲川端」「中州」「呉服町」「千代県庁口」「東比恵」と8位までが坪単価100万円を超えていて、いずれも福岡市営地下鉄空港線沿いのエリアとなっています。 地価ランキングを詳細な住所で見てみると、福岡市の他の行政区が駅から400m圏内の場所の上昇率が高かったのに比べ、博多区では博多駅から1km以上の場所でも変動率が10%以上上昇している場所もあり、人気の学校区であるなど様々な理由はありますが、博多駅を中心とした都市圏の人気の高さが伺えます。 最高価格地点の住所は「博多駅前3-2-1」で、博多駅から300mの近さにあり、坪単価は2628万0991円となっています。 変動率の方では最も大きく上昇したのは「祇園町4-60」の17.98%アップで、この数字は商業地変動率ランキングで全国3位に入っています。 引用元: 国土交通省https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000043.html 地価公示価格チェッカーhttps://tochi-value.com/fukuoka/hakata/ 土地相場価格がわかる土地代データhttps://tochidai.info/fukuoka/fukuoka-hakata/
福岡市博多区の住みやすさ
福岡市博多区は、「住みやすさ」の捉え方によって大きく評価が変わるエリアと言えます。 交通インフラが充実している要所であり、あらゆる場所へのアクセスは抜群ですし、陸だけでなく空も海もすべてのインフラが整っている点はまさに秀逸です。 ただし、子育てなどの面において、ファミリー層に暮らしやすい街かというと、博多区内の場所によって難しい点が出てくることも否めません。 それぞれをチェックしてみましょう。
交通面
交通インフラの充実度は非常に高く評価できます。陸では九州最大のターミナル駅であるJR博多駅、空ではアジアの玄関口とも言われる福岡空港、海では博多港国際ターミナルがあり、それぞれが規模も乗り入れも充実しています。 博多駅は「JR九州」「JR西日本」「福岡市営地下鉄」と複数路線が行き交う利用しやすい交通の要所であることは非常に強い魅力と言え、九州旅客鉄道株式会社の駅別乗車人員で見ると「博多駅」は常に第一位の乗員数を誇る駅です。福岡市にとって陸の玄関口であり、もちろん新幹線も停車します。 博多港国際ターミナルではコロナ前には海外のクルーズ船が停泊する姿も多く見られ、そして、福岡空港は海外、特にアジアへの窓口にもなっています。今後、withコロナの時代が始まると、以前のように船舶や飛行機が頻繁に往来する姿が見られると思います。 このように博多区は人の往来が盛んなだけでなく物流の拠点でもあり、博多区には多くの企業が集まり、そのため博多駅周辺はビジネス街色が強いエリアとなっています。
買い物
博多駅周辺の買い物施設は天神に次ぐ多さとなっています。ざっと挙げても、 1991年開業 ベイサイドプレイス博多 1996年開業 キャナルシティ博多 1999年開業 博多リバレイン 2011年開業 JR博多シティ※主に博多阪急(百貨店)、アミュプラザ博多(専門店)、博多1番街(飲食店)で構成 2016年開業 博多マルイ 2020年開業 ブランチ博多パピヨンガーデン 2022年開業 ららぽーと福岡 などがあります。2011年に九州新幹線全線開業に伴い博多駅ビルが「JR博多シティ」として生まれ変わり、大型商業施設が多数併設されたことにより、博多駅周辺はますます多くの賑わいを見せるようになりました。そして2022年に福岡県福岡市の青果物流拠点であった旧青果市場跡地(8ヘクタール超)に大型商業施設ららぽーと福岡が博多区那珂に開業しました。JR鹿児島本線「博多駅」のお隣「竹下駅」から徒歩約9分の場所にあり、博多区那珂はあらたな経済活動の拠点として期待されています。 また、博多区内の他のエリアにおいても、生活雑貨や日用品を気軽に買えるスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどの店舗がそこかしこにあり、およそ生活するのに徒歩でも困ることはありません。
自然・公園
ビルの立ち並ぶ博多区ですので大自然と言えるような環境はありませんが、小さな区画に公園や緑地が点在し息抜きのスポットになっています。 博多駅から徒歩約10分の場所、住吉神社近くの「楽水園」は数少ない都市部の庭園です。博多塀が周囲を囲い入園して一回りするのに数分の規模ですが、花木の手入れがいき届き都会のオアシスになっています。博多駅周辺にはお寺が点在しており、のんびり町歩きするのにお薦めの場所でもあります。 博多区で最も緑豊かな場所は福岡空港に隣接する総合運動公園の東平尾公園です。敷地が広く、陸上競技場や球技場など大規模スポーツ施設や子どもの遊具が充実しています。周囲にある雑木林に遊歩道があるため、散策できるのも魅力です。 博多駅のお隣「吉塚駅」近く、福岡県庁前にある県営東公園もまた緑豊かな森林公園です。植栽の管理が行き届いた遊歩道、水辺ではカモなどの水鳥が生息し、都心のオアシスとしてウォーキングや散歩を楽しむ人も数多く見られます。福岡県庁11階の物産観光展望室「福岡よかもんひろば」の南棟の展示室からは東公園を一望することができます。ちなみに北棟のラウンジからは博多湾を見渡すことができます。 余談ですが東公園の中心には亀山上皇の銅像がそびえ立っており東公園を見守っています。亀山上皇銅像の案内看板には「13世紀後半の元(モンゴル)軍の来襲の際に、「我が身をもって国難に代わらん」と伊勢神宮などに敵国の降伏を祈願された亀山上皇の故事を記念し、福岡県警務部長(現在の警察署長)だった湯地丈雄氏等の17年有余の尽力により、明治37年(1904年)元冠に緑あるこの地に建立されました。高さ約6メ一トルを誇るこの像の原型となった木彫像は、当時、高村光雲門下で活躍していた、博多櫛田前町生まれの彫刻家山崎朝雲の代表作のひとつで、現在は筥崎宮の奉安殿に安置されています。」「Emperor Kameyama (1249-1305) ruled Japan during the latter half of the 13th century. After his abdication he was long involved in statecraft as a “Joko” (Retired Emperor). He is said to have prayed offering his own life in exchange for peace for the country at the time of the Mongol attacks. This statue was erected in 1904 in memory of Kameyama-Joko and his efforts to protect Japan.」と記載されております。 参考:博多の魅力「おすすめまち歩きルート01寺社町コース」https://hakatanomiryoku.com/walk/jisyamati 参考:福岡県庁「福岡よかもんひろば!」https://yokamon-hiroba.jp/
教育施設
博多駅周辺には30校近くの専門学校があり、通学する学生にとっても生活基盤になるエリアと言えるので、もし、マンション投資を考えるなら、ワンルームマンションを視野に入れて良いエリアと言えます。 事実、福岡市博多区は賃貸マンションや賃貸アパートも活発に契約されているエリアです。成約件数で見ても、2022年1~3月期の賃貸マンションは、前年比で2.4%の増となりました。(公益社団法人 福岡県宅地建物取引業協会 ふれんず市況レポート https://www.f-takken.com/kyoukai/wp-content/themes/base1/pdf/shikyo2022/01-03/f02.pdf )同じく、賃貸アパートも同月期に前年比3.3%増となり、4期ぶりに上昇傾向が見られます。新築マンションもしくは中古マンションを投資目的で入手するか、使用予定のないマンションを賃貸して収益化するかといった資産運用も十分に考えられるでしょう。
子育て
博多駅周辺はオフィスが建ち並ぶ自然環境の少ない都会であるため中々難しい面があることも事実ですがビジネス街のため共働き世帯には生活を支えやすい環境は整っています。 博多駅から約1.6kmの場所にある福岡市立の小中一貫校である「住吉小中学校」の校区はファミリー層に人気がありますし、キッザニア福岡が併設されている「ららぽーと福岡」がある那珂エリアやその周辺もまた子育て世代に人気のエリアとなっています。 博多駅から約1.5kmの山王の「にっこりこ(博多区山王 子どもプラザ)」では就学前のお子様と保護者の方が利用できる子育て支援の拠点があります。また、博多区地域保健福祉課では博多区在住または勤務している方で、お子様の発達を心配されている保護者の方や就学前のお子様を対象に「子育てホッとひろば はかたん」などを運営しています。詳細は下記の参考サイトでご確認ください。 参考:「博多区山王子どもプラザ にっこりこ」https://nikkorikoniko.wixsite.com/sannoukodomoplaza/home 参考:福岡市博多区「子育てホッとひろば はかたん」https://www.city.fukuoka.lg.jp/hakataku/chiikifukushi/kanren-shisetsu/hakataku-chiikihokenfukushi-annai/boshikannkei/kosodatehottohirobahakatan.html
博多区の再開発について
前述のとおり、8ヘクタールを超える福岡市青果市場の跡地には2022年4月25日に開業した「ららぽーと福岡」は福岡空港国際ターミナルから約2km、博多駅から約3kmという抜群の立地にあり、店舗数222店舗(4月25日時点)を抱える巨大商業施設です。地下1階・地上5階建てとなり、イベントが行われる約4,000㎡の広場も有します。映画館やパブリックビューイングなどもあり、多彩な楽しみ方ができます。 訪れた人の目に真っ先に入るのは、実物大ν(ニュー)ガンダム立像「RX-93ffνガンダム」です。横浜の山下ふ頭にある動くガンダムを除き、歴代6体目の実物大ガンダムとなります。特にファミリー層が注目するのが子どもの職業・社会体験施設で国内3拠点目の「キッザニア」です。他にも九州初進出となる店舗が非常に多いことも特徴で、来場客を引き込んだ後に施設内にあるシェアサイクルサービス「Charichari(チャリチャリ)」で周辺地域への回遊性を向上させています。 「ららぽーと福岡」の開業に伴い周辺地域の交通の利便性も良くなりました。施設内に路線バスの発着所を設けバスターミナルとして運営しており、西鉄大橋駅・JR竹下駅・福岡空港と「ららぽーと福岡」を直行で結ぶ3路線が新設されました。また、博多駅からは既存路線バスが増便され「ららぽーと福岡」のバスターミナルに乗り入れるようになりました。「ららぽーと福岡」に海外からの観光客を引き込むことができれば、大きなインバウンドにつながると見込まれます。また、「ららぽーと福岡」がある那珂エリアと博多駅エリアに挟まれた竹下エリアでは2025年にアサヒビール博多工場が閉鎖する事が決定し敷地面積約12万平方メートルの跡地に何が出来るのか注目されています。
マンション売買での注意点
福岡市博多区のマンションは、うまく選べば資産価値が下がらない優良物件を手にすることが可能です。博多区に限らずマンションの価値を決める要素は、「立地」「築年数」「設備」が挙げられますが、博多駅周辺の築浅物件であれば、十分に価値の上がっている物件と言えるでしょう。 ただ、現在土地代がかなり高止まりしているため、利回りが低めに振れていることは否めません。短期回収ではなく中長期を見越して事業計画を立てる必要がありますが、立地条件が良ければ十分回収の見込みの立つ物件が見つかるエリアと言えます。 売却するのであれば、こうした市場動向を十分に理解したうえで、大きく値を下げない適切な売り時に交渉を行うことをおすすめします。
まとめ
現在福岡県全体で不動産の動きが非常に活発化しており、中でも福岡県福岡市の中心エリアとなる博多区に注目が集まっているのも至極当然の流れと言えます。 コロナ禍を受け全国から続々と移住者が増えているうえ、再開発が進み、より便利に次世代的な街づくりが進められている点が高く評価できるエリアです。 投資家にとっては地代が高止まりしている点がネックではありますが、立地条件が良ければ資産価値が下がらない優良物件が見つかる期待が大いにあります。 マンションを売却する際も、購入する際も、こうしたエリア全体の市場動向を踏まえ是非納得のできる取引に臨んでください。
最後までお読みいただき有難うございました。