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マンションの専有部分とは?〜リフォームなどの注意事項をおさらい〜
2020.12.23中古マンションを購入したり、分譲マンションで長い間暮らすと、経年による劣化や生活環境の変化などで、リフォームが必要になることがあります。マンションのリフォームを行う際、気を付けておくべきこと、マンションならではのリフォームの注意事項について、詳しくご説明します。
トラブルになる前にマンションの「専有部」と「共用部」の違いを知ろう
マンションのリフォームを行うにあたり、管理会社や他の世帯とのトラブルを起こさないためには分譲マンションならではの「共用部分」と「専有部分」の違いをしっかり抑えておくことがポイントです。この2つの部分の違いについて、それぞれ解説します。
マンションの専有部とは?
マンションの「専有部分」とは大まかにいうと「マンションのコンクリートで作られている内側の居住スペース」のことを指しています。コンクリートの天井、床、壁で囲まれているスペース部分のことで「住戸部分」と呼ぶマンションもあります。
専有部分は、購入者の所有となりますので、専有部分内であれば、リフォームは自由に行うことができます。
マンションの共用部とは?
一方「共用部分」とは、マンションの専用部分以外、コンクリートの外側が共有部分となります。簡単にいうと、マンションの中で、入居をしているすべての人が、共同で使うスペースのことを指します。
そして共用部は「法定共用部分」と「規約共用部分」と、さらに2つに分類されています。詳しくは、それぞれのマンションの規約によって詳細にきめられています。
共用部分は、入居者のものではありませんので、修理など行う際には、必ず管理組合の許可が必要となり、勝手にリフォームすることはできません。
専有部と共用部の具体例
分譲マンションの専用部と共用部にはどのようなものがあるか、主な場所を具体的に挙げていきます。
専有部として認められる一般的な部分
専有部分は前述のように、大まかに言えば、コンクリートに囲まれた居住スペースのことです。細かい部分で見てみると、自分では居住スペースと思っていたところが、実は共有部分だったということもあります。
主な専有部分は、以下の通りです。
・居住スペースにある内装
・天井・床・壁(コンクリートの躯体)の内側
・メーター以降の配管・配線(共用の配管配線はのぞく)
・玄関扉の錠・内側の塗装してある部分
・住宅用の火災報知器
共用部として認められる一般的な部分
共用部は、マンションの専用部以外の部分を指します。マンションによって多少違いがありますが、一般的な共有部分とされるのは、以下の通りです。
共用部分の例
・マンションの屋根・柱・外壁などの躯体部分
・階段、廊下、エレベーター
・屋上
・エントランスホール、宅配ボックス
・駐輪場・駐車場
・バルコニー
・メーターボックス
・目隠しパネルや柵
リフォーム事例から見る専有部と共用部
マンションのリフォームを行う際に、分かりづらいため迷ってしまいがちな専有部と共用部の事例をご紹介いたします。
配管トラブルが多く刷新したいのだけど…
水回りの水漏れなどの配管が発生すると、できるだけ早めの修理をしないと、周辺にも被害が及ぶことがあります。
配管の経年劣化によるトラブルであれば、できるだけ早めに新しい配管に交換する必要も出てきます。
給水管をはじめとしてガス管、電気菅などの配管は、メーターを境目として、専有部分と共用部分に分けられています。
トラブルが発生した場合、まずは原因となっているのが共有部か専用部、どちらかを確認することが必要です。共有部分の場合は、管理組合の負担となりますので、入居者の一存で勝手に工事をすることができません。
窓ガラスを変更したいのだけど…
標準管理規約では、マンションの窓ガラス、そして窓のサッシは、共用部分となっています。マンションの窓ガラス、サッシを同じものにすることで、外観を統一させ、マンションの価値を保つことが目的です。
そのため、原則的に防犯性の高いものにしたい、インテリアを変えたいための交換は認められていません。
しかし、窓ガラスや窓のサッシには「専用使用権」という、入居者が独占して使用する権利が認められているので、破損があった場合には、入居者の負担とされているマンションが多いです。
交換の場合にも、同じ色のガラスのみ可能、理由が正当であれば可能など、マンションによって決まりが違ってきますので、管理組合の規約をしっかり確認しましょう。
玄関ドアを変えたいのだけど…
マンションの玄関は、共用廊下に面している側が「共用部分」、居住スペースに面している部分は「専用部分」となっています。そのため、居住スペース側の塗装を自分の好みに変えることは可能ですが、ドアそのものを自分の好きなものに交換することは、基本的にはできません。
玄関扉のカギの部分は「専用部分」となっています。しかし、近年はオートロックのマンションがほとんどのため、カギを交換すると、共用部分のエントランスの部分に関係してきます。
そのため、カギのみを交換したい場合であっても、事前に管理会社、もしくは管理組合に問い合わせることが必要です。
バルコニーにサンルームは作れる?
マンションのバルコニー部分は、普段の生活に欠かせない場所で、居住スペースと繋がっているために、専用部分と勘違いされやすい部分です。しかし、バルコニーは共用部分となります。窓ガラスと同様、専用使用権が認められていますが、緊急事態が起こった際に、避難のための経路として使われることあるためです。
ですので、バルコニーにサンルームを設置したり、固定の物干し台を置く等のリフォームをすることは基本的に認められていません。簡単な工事に思えても、事前に管理組合の許可が必要となります。
タイルを置く等、避難する際に問題とならない程度であれば可能ですが、マンションによって決まりが違いますので、事前の確認が必要です。
トラブルになる前の基礎知識
一戸建てとは違い、分譲マンションは建物を複数の入居者で使っていますので、リフォームの際に知っておくべき知識がいくつかあります。基礎知識を知っておくことで、工事の際のトラブルを避けることができます。
リフォーム前に届出はしっかり行おう
分譲マンションの場合は、居住スペース内、専用部分のみで行うリフォーム工事でも、あらかじめ管理組合、管理会社へ届け出が必要です。たとえ簡単な工事でも、騒音が起こります。また、配管工事を伴う場合は、他の入居者の生活に影響が出ることもあります。
他の住民とのトラブルを避けるために、どのような工事を行うのか、日程表などの必要な提出書類があるかどうか等、マンションの規約を確認しておきましょう。
区分所有法とは?
複数の入居者が居住している分譲マンションは「区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)」に基づいて、マンションの建物、敷地に関する管理体制などが決められています。
区分所有法では、区分所有権が定められています。区分所有権とは、マンションには、まったくの他人である、複数の世帯が居住していますので、どうしても住民同士のトラブルが起こってしまいがちです。できるかぎりトラブルを防ぐために、居住者の権利について設定されたものです。
標準管理規約とは?
マンションの「標準管理規約」とは、国土交通省が作成した、マンションを管理するための標準的な規約のことです。
国土交通省は、マンションの住民同士が快適に暮らすために、基本的な規約は、どのマンションにも必要なものとしています。どのマンションも、この標準管理規約を元にして、所有権や、共用部分の範囲の設定や、ルール、管理組合の運営方法など細かく定めています。
まとめ
マンションのリフォームを行う際には、事前にマンションの規約を確認しましょう。そして、工事の前には、管理組合、管理会社へ届け出を行うことが必要です。また、少なくとも両隣・上下の入居者へはあらかじめ挨拶もしておきましょう。トラブルを未然に防止するためには、さまざまな対策を取っておくことで、円滑に工事を進めることができます。
最後までお読みいただき有難うございました。