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マンション売却でどうして司法書士が必要になるの?
2020.09.14マンション売却で必ずと言っていいほどお世話になるのが司法書士です。法律の専門家というイメージを持っていても、どんなことをしているのか分からないという人もいるかもしれません。 マンション売却で司法書士はなぜ必要になるのでしょうか。今回は、マンション売却で司法書士が必要になる理由や依頼内容を紹介します。
マンションを売却する際の司法書士の役割
マンション売却にかかる諸費用を見ると「司法書士への報酬」と記載されている場合が多くあります。 司法書士は法律に関する国家資格で合格率は3%とかなり難関な資格ですが、そのような法律のプロがマンション売却にどんな役割があるのでしょうか。ここでは、司法書士の役割について紹介します。
司法書士はどんなことをする?
司法書士の主な仕事は、マンションを売却する際に売主の依頼でローンを組んだ時に設定される抵当権の抹消登記や、売却するマンションの名義を変更する住所変更登記などです。 また、土地や建物などの不動産を子供や孫に贈与したときに所有権移転登記、不動産を相続したときの所有権移転登記なども司法書士が行います。
費用はどのくらいかかるのか?
マンション売却では司法書士もメンバーになって進めていくのが一般的ですが、通常は自分で依頼するのではなくマンション売買を行う不動産業者が手配してくれます。 このうち売主の住所変更や抵当権抹消に関しては、売主が費用負担すべき部分になります。これらの費用は3万円前後が相場となっています。
地域差がかなり大きい
司法書士の報酬は法律によって決められているわけではなく、自由に決めていいルールになっています。日本司法書士連合会においては司法書士の報酬は依頼者との合意によって決定すると明記していますが、実際には地域による金額差が大きい特徴があります。
たとえば、売買による所有権移転登記にかかる報酬の平均は、
・九州地区:約45000円
・関東地区:約50000円
・近畿地区:約65000円
このように安い地域と高い地域では20000円近い差が生じています。司法書士の報酬を比較する場合は地域ごとの比較が必要です。
このほか、登録免許税や付随する諸費用が別途必要になります。
全国平均
司法書士の報酬の全国平均を項目ごとに紹介します。
・売買による所有権移転登記:49500円
・抵当権設定登記:39000円
・所有権登記名義人住所変更登記:11750円
内容によって報酬は異なるので注意しましょう。
抵当権抹消登記の費用
抵当権抹消登記にかかる費用は地域によって大きく異なりますが、一番安いのは九州で約14000円、一番高いのが近畿で約20000円となっています。 全国平均すると15000円ほどですが、抵当権が設定されていない場合は抹消登記する必要がないので費用はかかりません。
そもそも登記とは?
「そもそも何のために登記をするのか?」、「法律の専門家に依頼して登記してもらう理由は何か?」など、登記について分からないことが多いという人もいるでしょう。 ここでは、マンション売却で知っておきたい登記について紹介します。
マンションを所有している証明を得ること
登記とは、権利関係などを明らかにすることを目的としている制度で、不動産登記以外にも商業登記や法人登記、船舶登記などさまざまな種類があります。 マンションにおいては不動産登記を行うことによってマンションを所有しているという公的な証明になります。見方を変えれば、マンションを購入しても登記をしなければ自分が所有者であることを他人に対し主張することができません。
登記簿は3部構成になっている
マンションの登記簿は3部構成になっています。マンション売却で知っておきたいポイントについて見ていきましょう。
「表題部」
マンションが建築されたときに実行される登記で、マンションがどんな構造になっているかどうかを物理的に記載しています。
「権利部[甲区]」
所有権に関する事項が記入されていて、所有権移転の有無などが記載されています。何らかの記載がある場合は権利において何らかの問題がある場合があります。
「権利部[乙区]」
所有権以外に関する事項を記載しており、マンションが担保に取られる場合の詳細になります。抵当権や根抵当権以外の権利が登記されることはほとんどありません。
登記に必要な書類
マンション売却時に必要となる書類にはどのような種類があるのでしょうか?登記に必要な書類は次の通りです。
・本人確認書類、実印、印鑑証明書、住民票
・登記済権利証、登記識別情報
・固定資産税納税通知書または固定資産税評価証明書
これらがマンション売買の登記で必要になる書類となりますが、状況によっては他にも書類が必要になるケースがあります。
司法書士のその他の主な業務
司法書士はマンション売却と直接的に関係ない部分でも依頼するケースがあります。ここでは、司法書士のその他の主な業務を3つ紹介します。
債務整理を行う
借金を抱えて返済できなくなった場合の債務整理も司法書士の仕事の1つです。マンションを売却してもローンが完済できずに借金を抱えてしまうケースもありますが、このような場合に司法書士に依頼して債務整理をしてもらうこともできます。 ただし、司法書士は個別の債権額が140万円以下に限り法律相談や交渉、訴訟ができるように制限されており、それ以上の債務がある場合は弁護士への依頼が必要です。
裁判に関連する業務を行う
裁判に関する業務と言えば弁護士をイメージする人も多いと思いますが、司法書士も裁判に関連する業務を行うことができます。 少額訴訟であれば、司法書士が代理人として強制執行の手続きを行うことも可能です。マンション売買でトラブルが発生して裁判沙汰になるケースもあるので覚えておきましょう。
相続・遺言に関する業務を行う
マンションを売却する人の中には、親が亡くなって遺産としてもらったマンションを売るという人もいます。 自分名義ではないマンションを相続して売却する場合は、相続手続きがスムーズにできないことがあります。司法書士に依頼すれば、このような手続きを代行してくれます。これも司法書士の業務の1つです。
司法書士に依頼していく流れの基本
マンション売却が決まったら司法書士に依頼して登記などの手続きを行ってもらう必要がありますが、司法書士に知り合いがいなくても不動産業者が紹介してくれるので問題ありません。
ただし、個人売買でマンション売却する場合や、個人的に依頼したい司法書士がいるなら自分で依頼するのも可能です。この場合は不動産売買の経験が多い司法書士に依頼する必要があります。
まとめ
マンション売却における司法書士の役割は、登記の手続きだけでなく法律の専門家として取引の安全性を確認する重要な役割を担っています。司法書士に依頼する費用は、地域による差も大きいのでお住まいの地域の相場を確認しておきましょう。
マンション売却で自分自身で司法書士を探す必要はない場合が多いですが、司法書士にどんな役割があるのかどうかは覚えておくと良いでしょう。
最後までお読みいただき有難うございました。